ほくとの山歩き
日向山(ひなたやま)ー天空のビーチを楽しむ
日向山(ひなたやま)は赤石山脈(南アルプス)の甲斐駒ヶ岳から鋸岳を結ぶ尾根の途中から北側に派生した尾根にある標高1,660mの山です。
雁ヶ原から望む甲斐駒ヶ岳(奥の残雪の山)
三角点のある山頂付近は樹木に覆われていますが、日向山を日向山たらしめているのは山頂の西側にある雁ヶ原(がんがはら)と呼ばれる場所です。雁ヶ原は花崗岩が露出したザレ場であり、まるで雪のようだとか、天空のビーチのようだとか、表現方法は様々ですが、山の山頂付近とは思えない光景が眼の前に広がります。
日向山への登山コースは尾白川渓谷(おじらがわけいこく)駐車場のご利用がおすすめです(駐車台数100台 無料)。尾白川渓谷中駐車場から矢立石登山口へは歩いて1時間ほどの登山道があります。以前は尾白川渓谷の錦滝付近から雁ヶ原へ直登するコースもありましたが、現在は林道の崩壊で通行止めとなっています。
尾白川渓谷駐車場から矢立石に向かう登山道
特に歩きにくいと感じる場面はなく、初心者の登山にはちょうど良い山道だと思います。矢立石から歩きはじめて約1時間30分で日向山の三角点のある山頂に辿り着きます。そこから少し行くと森が開けて明るい光が見えてきます。雁ヶ原へ到着です。
日向山の三角点
森を抜けると一面に広がる白い砂はまるでビーチのようです。そこには海の代わりに大パノラマが広がります。山々の向こうには北杜市の街と八ヶ岳の広大な山麓が広がり、振り向くと背後には甲斐駒ヶ岳の山頂が望めます。この絶景の他にもう一つ注目したいのが、眼下の花崗岩の造形美です。歳月を経た風雨の侵食は人の想像を超えたアートを作り出します。
八ヶ岳と北杜市小淵沢周辺の街並み
花崗岩の造形美
雁ヶ原はビーチのようですが、かなりの高度感があります。斜面と滑りやすい砂利ですので、足元には注意したいところです。平らな場所は少なく、物を落とすとそのまま斜面を転がり落ちる可能性も高いですので休憩の際には注意が必要です。
雁ヶ原から八ヶ岳をバックに
日向山の天空のビーチ:雁ヶ原
向かいに見えるのは雨乞岳(あまごいだけ)
紅葉樹も多く秋には紅葉も楽しめます。危険な箇所もないので、初心者におすすめな日向山。一度登るだけでなく、気軽に何度も登って、その時々の山の表情を楽しむ。そんな楽しみ方が日向山にはふさわしいのではないでしょうか。
[登山ルート]
尾白川渓谷駐車場――(1時間)――矢立石登山口――(1時間30分)――日向山山頂――(5分)――雁ヶ原
上空から望む日向山
地図
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