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2017年09月18日

【レポート】秋の八ヶ岳2017 オープンアトリエ

「八ヶ岳エリアに点在する、木工・陶芸・ガラス・金属・染織等の色々種類の造形作家の工房を自由にご覧頂き、楽しんでいただきたい」という思いの下に、有志の工房主たちが始めた秋のオープンアトリエ。

今年で14年目を迎えたこのイベントに参加されている工房「陶房のぎ」「ガラス工房うず」「アクセサリー工房山葡萄」の3軒にお邪魔し、お話を伺ってきました。

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陶房のぎ

最初に伺ったのは、オープンアトリエの初期から参加され、イベントの窓口もされてらっしゃる「陶房のぎ」さん

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(※上記はイベント期間中の情報です。普段の営業情報についてはコチラをご確認ください)

ご夫婦で営んでいる工房で、旦那さまの森山淳さんは青白磁を中心とした磁器や耐熱食器・動物の小物などを、奥さまの津村郁美さんは絵のある器を主に手がけていらっしゃいます。

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左上が主に津村さんが手がけられている絵柄のある器。

左下は、地の文様が綺麗に浮かび上がる青白磁。

右は耐熱のコーヒーポットで、直火にもかけられる優れものです。

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こちらは思わず購入してしまったおでんの土鍋。そこが平たくて形も四角いので、オーブン料理や焼き物にも大活躍してくれそうです♪

 

オープンアトリエが始まった最初期から参加されている陶房のぎさん。

今では毎年このイベントを目当てに通って下さる常連さんも多く、期間中はちょっとした同窓会のような気分になるんだとか。

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いらっしゃる方には、お二人が参加工房それぞれの特徴やおススメ工房、おススメランチスポットまで教えてらっしゃいました。

「八ヶ岳は、日本中から様々な工房が集まってくる場所。陶芸工房だけでも美濃焼があり、薪窯があり、瀬戸焼があり・・とこれほどバラエティに富んだ焼物が一つのエリアで窯をかまえているエリアは全国でも珍しいと思う」というお二人。

「大々的に人を集客するというよりは、八ヶ岳にあるそれぞれの工房をつなげていくイベントでありたい」という森山さん。

お二人が丁寧に紹介してくださるそれぞれの工房の情報のおかげで、初めての方や「工芸ってよくわからないけど大丈夫かな」という方も安心して周ることのできる素敵なイベントになっていました。

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(こんなお茶とお菓子までごちそうになってしまいました。)

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>>陶房のぎ ウェブサイトはこちら

 

ガラス工房うず

続いては、高根町にある手作り工芸村あすなろの中にある「ガラス工房うず」さん

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(※上記はイベント期間中の情報です。普段の営業情報についてはコチラをご確認ください)

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21年前にオープンされたこちらの工房では、作品の購入だけではなく、吹きガラス体験(4月末~5月末および8月初旬~9月末)とサンドブラスト体験(通年)の製作体験が可能です。

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工房へお伺いすると、工房主の藤巻さんが「せっかくなので」と吹きガラス工法を見せてくださいました。

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材料のガラスを溶かすのは、藤巻さんが一から作り上げたガラス窯。

21年前、耐火レンガを一つ一つ積み上げて作ったガラス窯で初めてガラスを溶かしたときは大変感動されたそうです。

オレンジ色に輝くガラス窯の内部から薄朱色のガラスが吹き竿にくっついて取り出される様子は、21年後の今もなんだか感動を呼ぶ瞬間です。

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吹き竿から空気を吹き込んで膨らませ、濡らした新聞紙や、大きなピンセットのような道具で形を整えたりしながら、次第に完成形へと近づいていきます。

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完成したのは、お酒が好きな藤巻さんがつい作ってしまうという冷酒グラス。

完成したグラスはそのまま別の電気窯へ入れ、じっくりゆっくりと冷却していくのだそうです。

 

普段は製作体験をメインにされていらっしゃる工房うずさんですが、

この日はオープンアトリエということで、普段藤巻さんが制作されていらっしゃる作品も展示・販売されていました。

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普段使いできそうなガラスの器だけではなく、可愛い置物や、「キルンキャスト」と呼ばれる鋳造技法で作られたガラスの絵画まで。

このキルンキャストで作られたガラス絵画は、藤巻さんの代表作ともいえる作品群であり、他のガラス作家さんで同じ手法を取られている方はなかなかいないんだとか。

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窓の近くに置かれた絵画は、外の光を透過してなんともやさしい風合いを醸しだしていました。。

 

「大量生産ではないガラスの作品を作り続けることも、ガラス体験でたくさんのお客さまと触れ合えることも、自分にとっては大事なことなんです」と笑顔で語る藤巻さん。

吹きガラス体験は毎年4月末~5月末および8月初旬~9月末の期間、サンドブラスト体験は通年受付けてらっしゃいますので、奥深いガラスの世界に触れてみたい方は是非体験してみてください。

>>ガラス工房うず ウェブサイトはこちら

 

アクセサリー工房 山葡萄

最後にご紹介するのは、今年初めてオープンアトリエに参加されたアクセサリー工房 山葡萄さん

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(※上記はイベント期間中の情報です。普段は不定休で営業されているため、事前にお電話にてご確認ください)(TEL:0551-47-2526)

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オープンアトリエへの参加は初めてながら、実は数十年に渡るキャリアをお持ちのジュエリーデザイナー ふるやみやこさん。

以前は北杜市の大泉エリアに工房をお持ちだったふるやさんが、今回約二十年のブランクを経て新たに高根町に工房を移して再オープンしたのがなんとこのオープンアトリエの初日!

かねてから取り組み続けていた甲州印伝を使ったアクセサリーをメインに、ネックレスやブローチ、指輪などを展示販売されていました。

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こちらは甲州印伝を使用したブローチとネックレス。

シカの革に漆で文様を描いて作られる甲州印伝は、非常に柔らかく長持ちする素材。

その柔らかさを最大限に活かし、他の素材では出せない立体感を持ったアクセサリーとなっています。

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また、印伝が持つ豊富なカラーバリエーションを活かした色鮮やかなアクセサリーに、見ているだけでワクワクさせられます。

ふるやさん熟練の技によってふっくりと丸みをおびてはめ込まれたシカ革が、唯一無二の魅力を生み出しているこれらのアクセサリー。

オーダーによる受注もされているということで、それぞれの好みに合わせたアクセサリーをつくることもできます。

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学校を出てからアクセサリー一筋でデザインから制作へとキャリアを続けてきたふるやさん。

「いまでもまだまだ挑戦の途中。お客様とのやり取りの中で新たな気づきを頂けたり、一つ一つの作品に取り組む中でトライ&エラーを重ねてどんどん良い作品を作り出すことができるの」と語るふるやさん。

その根底にあるのは「一道(いちどう)を貫き通せ」というお母様からの教えだそう。「そんなこんなでもう数十年よ」と柔らかく笑うふるやさんが一つ一つの作品について語ってくださる姿からは、作品への愛情とアクセサリー制作への情熱がじんわりと伝わってくるようでした。

印伝アクセサリーの作品化に二十年をかけ、5年前からは甲州印伝の名店印傳屋本店での販売を、そして今年満を持してご自分の工房での展示販売を始めたふるやさん。これからもどんどんパワーアップしていくアクセサリーを目にするのが楽しみでなりません。

 

>>「アクセサリー工房山葡萄」は不定休で営業していますので、お越しの際は事前に電話での確認をお勧めいたします。(TEL:0551-47-2526)

 

次回のオープンアトリエについて

秋の八ヶ岳オープンアトリエは、毎年9月中旬に開催されています。

詳しい情報はコチラのHPまで。

 


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