日本画壇に数々の業績をのこした平山郁夫(1930-2009)。
出世作の《仏教伝来》以来、仏教東漸の道と日本文化の源流を求めて 40年以上にわたり、シルクロードへの取材を重ね、壮大なロマンに溢れる数多くの作品を描きました。
その一方で、 戦乱や盗掘などで失われていく文化財を守るため、多くの人々に呼びかけ、敦煌(とんこう)やアンコールワット、 アフガニスタン、イラク、朝鮮半島などで文化財保護活動の先頭に立ってきました。
しかし、シルクロード沿道諸国では、 いまなお激しい紛争が続き、遺跡や文化財に対する破壊行為が行われています。
本企画では、あらためて平山郁夫の足跡と文化遺産保護活動の大切さを振り返り、 自らの半生を絵にした自伝的素描シリーズ《道遙か》、初期の傑作《行七歩》(1962年 平山郁夫美術館所蔵)や 当館秘蔵の若き日のスケッチや習作など約60点により、その画業を回顧します。
主な出品作品
《行七歩》 (平山郁夫美術館所蔵 1962年)
《道遙か》シリーズ (当館所蔵 1991年 全28点)
《流水間断無 奥入瀬渓流》 (当館所蔵 1994年)
ほか、平山郁夫によるアフガニスタン素描、スケッチ など約60点
会期
2016年6月25日(土)~2017年1月9日(月) ※会期中、年末休館(12/25~31)を除き無休
会場
平山郁夫シルクロード美術館(山梨県北杜市長坂町小荒間2000-6)